健診を受ける老母世代と受けない私たち世代



 今日は母(83歳)の健康診断の日だった。
 
 


 大きな総合病院での結構ちゃんとした検査である。

半年に1回はしているのではないだろうか。

 

毎日、膝関節の注射を打ち、大量の薬を飲み、2週に1度は医師の回診を受け、
月に一度は持病の診察を欠かさない。その上での健診だ。

 

友人の母(80歳)は腰椎圧迫骨折になった後、見舞いの品としての娘作の
鶏肉の煮物に怒り「もっと精の付くものを持って来なさいよ!
私は血の滴り落ちるくらいの肉が食べたいのよ!」と真顔で言ったという。
 

私の周りの老母たちは健康を本当に気にしているし、死ぬ気など全くない。
 

その老母たちはすべて娘の何らかの手助けで日々、暮らしているのだが、
その娘たちの共通点を私は見た。
 

誰もが「自分はここ何年も健診を受けていない」と言うのだ。
 

ある女の言葉にそれは象徴されていると思う。
 

「健診なんか受けて、下手に何かが見つかったら、やっぱり治療したくなったり、
あがいてみたりしたくなる。

それはやっぱり金銭的にも体力的にも子どもに迷惑をかけてしまう。

そんなことになるくらいなら、何もせずにギリギリまで待って、
いよいよ持ち時間がないですよという診断の方がいいように思う。

長生きは美徳でもなんでもないし、自分自身は若い人に迷惑をかけてまで
生きていたいとは思わない」

 
私は思う。

私たち(50代以上)は最後の儒教世代なのだ。

 
自分の務めとして親のめんどうは最期まで看るが、
こんなことを我が子にはさせられないと思いながら毎日を生きている。

ケアラー(介護者)に長生きはしたくないと思わせる国。

 
一方で介護をまるで経験してこなかった老母たちは娘たちに毎日、こう訴える。
 

「あそこが痛くて、ここが痛くて、あの医者はヤブだね!医者を変えなくちゃ!」
 

健診を受けていないのは自分だけかと思っていたが、
同世代が同じことを思っていたなんて、ちょっと笑ってしまった。

 



 

コメント

  1. わかりますよ。私も健診受けません。死ぬ前日まで働いていようと思っています。

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    1. 賛同者がいらして嬉しいです(笑)
      子どもには迷惑をかけないようにと思うけど
      どうなることか不安しかないですね〜。

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