ハッピーエンドの選び方


 第71回ヴェネチア国際映画祭観客賞受賞作品ほか数々の映画賞を取った

イスラエル映画が封切開始ということで観に行った。
 
 
 



舞台は老人ホームと病院が主であり、キャストはほぼご老人だ。

 

「おくりびと」「七人の侍」をオマージュしているということだが

日本でもご老人主演作品が増えるといいなぁと思う。

これらからも想像がつくように「ハッピーエンド」は人生の終幕を

意味している。

平たく言えば「どう死にたいの?」と言っている。

 

つまり「積極的安楽死」は是か非かを問うているのだ。

 

予告編で見る限りはユーモアとウィットに富んだ作品だと思い込んで

いたため、重いテーマに気持ちが沈む。

 

それを証拠に見終わった観客は全員、一言もしゃべらず

順序良く出口に並び、その場を去って行く。

 

感想を軽々には口に出来なくなるのだ。

 

簡単なあらすじを書くならば、町の発明家の主人公が友人に頼まれて

安楽死装置を発明する。

 

モルヒネの効果もなく末期症状に苦しむ夫を逝かせてあげたいという妻。

もちろん早く痛みから解放されたいと願う夫。

 

安楽死装置は起動に成功するが、その後の良心の呵責。

様々な葛藤。

 

しかし、噂で評判を呼んだこの装置は依頼が後を絶たない。

 

そうこうしている内に、主人公の妻の認知症が重くなっていくという

 

筋書きだ。

 

社会的な仕事もなく、希望が持てない老人ホームでの暮らし。

その中で死にたいと願っても死ねない暮らし。

 

子どもとの間柄よりも深い夫婦愛。

 

日本だったら?

自分だったら?

 

と考えさせられる映画であった。

 

「アンコール」→「アリスのままで」→「ハッピーエンドの選び方」

 

多分、世界中で高齢者問題、認知症問題が深刻だから映画のテーマに

選ばれているのだろう。

 

「消極的安楽死」を推そうとしている私だが、これでさえも、いざ、その場に

なれば、親族間では揉めて行く。

父はどっちつかずの意見の狭間で、痛みに苦しんで死んでいった。

 

今後、母のときにはまず胃ろうにするかどうかでも揉めること必須だろう。

 

高齢者人口が増えて行く中、「積極的安楽死」も含めて

真剣な議論が政界、医学会でも行われることを期待したい。

 

 

 

 

 

コメント

  1. りんこさんも観たんですね!!
    私も1日に友人とこの映画観にいきました。
    そしてりん子さんが仰るように無言で出口へ向かって歩いた一人です(汗)

    初めてのイスラエル映画。
    予告を見て楽しい映画かな~と思いきや、、、
    いや~内容が重い映画でした。

    見終わった後、色々と考えさせられた映画でしたわ…。

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  2. はるまきさん
    私も1日に横浜で観ました!もしかして、一緒の空間に居たりして!?

    いや〜、あんな皆さんが一言もじゃべらないで出口に行くかなって
    初めての体験だった気がします。

    友人としばらくして話したのは、西洋の夫婦愛は年を取っても
    めっちゃ触れ合いがあって、我が国では考えられん!という
    ことでした。

    予告編に騙されたよね(笑)

    コメントありがとうございました!

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    1. 返信ありがとうございます。
      私も横浜で観ました!! 一緒の空間に居たかも!

      終わった後、静に黙々と出口へ向かう皆さんの姿。
      私も初めての体験だったと思います。

      観ていて、たぶんこれって笑いを誘う場面なんだろうな~。と思う所もあったけど、なぜか引きつった笑いしかできなかったわ(笑)

      ホント、予告編に騙されたわ(笑)

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    2. はるまきちゃん、絶対、同じ空間にいたね!
      感想言い合いたかったね(笑)

      「こういうラスト!?」の衝撃が大きすぎて、みんな、無口になったかも。

      あの映画館、でもとってもいいね。
      品川プリンスの映画館もくつろげるけど、中々良いなぁって
      思いました。

      単館上映がくせになりそうです(笑)

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