親は自分のあずかり知らぬところで長生きしてほしい存在か?

母の住んでいる老人ホームで運営懇談会というものが開催された。

これはご入居者さまのご家族さまからの文句を施設側が
拝聴する会で、年に1回、開催されるものだ。



まあ、みんな、結局、老親を持て余して、やむなく老人ホームに
追いやったというスネに傷持つ者同士。

売るほどある文句をオブラートに包んで包んで言うしかないので
殆どホームには通じてない。

まあ、いいのだ。
形式であったとしても、ないよりかは全然いいのである。

出席者は常連さんだ。
つまりホームに足しげく通っている家族の代表者、つまり
キーパーソンが参加するのである。

発言する人もいないので、では、順番に何か言ってくださいって
話になった。

ある認知症の「困ったちゃん」になっているお爺さんの娘さんの
順番になった。

娘さんは一呼吸置いて、話し出した。

「これは私の意見ではなく、あくまで兄の意見でありまして
どうしても、これを読み上げろ!と言っておりますので
代読します」ってことだった。

アタシもホームにゃ、足しげく通っている方だが
この人に息子さんがいるなんて初めて知った。

内容は「健康診断を行っていない!これは市民の権利であるのに
やってないとは何事だ!」ってことだった。

あれ?
腐るほど、健診は行ってますけど?

むしろ、アタシは年寄りは一切、健康診断はするな!派ですけど?

と思ったが、そのまま聞いていた。

これは多分、キーパーソンである娘さんにはちゃんと報告されていると
思うし、ホームに来ていれば、すぐにわかる話なのだが

施設側は平謝りだった。

「健康診断をやらないでいて父親が重病にでもなったらどうするつもりだ?」
というご意見なのだが

父親に重病になってほしくないんだったら、もっと頻繁に見舞うとか

その「困ったちゃん」の動向をどうにか軽減するように努めるとか

先にやることが一杯あんでね?って思う。

そのお爺さんの認知症はドンドンひどくなっているが

刺激が足りないのと、寂しさからくる被害妄想が多分にあるのではないのかと

他人ながらアタシはそう思っている。

(何故なら、アタシとそのお爺さんはよくおしゃべりをするが
そのときはスイッチ良好なのだ)

うちもそうだが、施設にほとんど顔も出さずにいるのに

何故か、親の長生きを望む息子が多いのはなんでだろう?

まるで親は自分のあずかり知らない遠くで、いつまでも元気でいてくれ!と

願っているかのようだ。

施設に文句を言う暇があるのなら、実態を見て物を言え!と

その会ったこともない人がアタシの兄のように思えて

段々、ムカついてきた。

 




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