中学受験をさせるという本当の意味

プレジデントオンラインに連載中の鳥居りんこコラム、最新版がアップされました。



今回は「中学受験に失敗した」と思ってしまうご家庭へのメッセージです。
 
http://president.jp/articles/-/17411 ←プレジデントオンライン記事
 

まあ、受験は合否という結果が付いてしまうものなので、表現はかなり変ですが

「勝ち負け」という概念から、中々離れられないものだとは思います。

 

ただ、最初から「何のために参戦するのか」という意味について深く考えている

ご家庭は「合否」を超えたものを感じるでしょうし、この経験を人生のギフトと

捉えることができるんじゃないかなっていう思いで綴ったものです。

 

中学受験ってやらなくてもいいものなので、そのプロセスの中では迷いが一杯出る

ものだと思うんですよね。

 

「こんな生活を子どもに強いて本当にいいんだろうか?」とか

「やっていないわけではないのに、やる気がない!という態度の問題だけで

あんなに叱ってしまい、曲がって育つのでは?」とか

 

ただでさえ難しい子育てが余計にグチャグチャになっちゃう感覚に陥りますよね。

 

中学受験の意味ってね、実はすごく単純なことで、それが干支1巡目の締めくくりに

あるということが最大のポイントだと思っております。

 

12歳までに親は人生で必要なあらゆることを我が子に教えていきますよね。

食事の仕方から、排泄のやり方から、暮らす上での様々なノウハウやら、自分の身を守る

安全面の確保やらですが、その上に「読み書き算盤」が入り、生きて行く上で必要最低限と

思われる教養も教えていくわけですが、それって、やらなくてはならないマストなことなので、親は怒鳴りながらでも懸命に伝えるわけです。

 

そうしないと我が子が「ひとりで生きていけない」からですよね。

 

干支1巡目が終わるときに一通りのことを教えておくと。

それからですよね、問題は。

次の12年間、つまり24歳になる干支2巡目までには我が子を経済的にも、精神的にも、物理的にも完全に独立させて、自分の元から巣立たせないといけないんですよね。

 

この干支2巡目の時間は12歳までに培ってきた基礎の上に子ども自身が自らの力で

レンガを積み上げていくイメージになるかと思います。

 

時には崩れるでしょうし、変に曲がっていくこともあるでしょう。

途中でそれに気付いて、自暴自棄になることもあると思います。

 

その時なんですよね、親はとにかく認める。

 

基礎は出来上がっているのだから、後は悩みながらでも我が子が自分でレンガを積み上げていくのを応援するってことですね。

批判でも叱責でもなく、応援です。

 

そうして24歳で完全に親元からの自立を迫るわけですが、中学受験というのは

干支2巡目の一番最初のページでもあるんです。

 

何が一番いいって、我が子に自立を迫る準備期間の第一歩になっているんです。

 

受験って、会場に着いてしまうと、もう誰も助けてくれません。

 

会場までは親は付いて行きますが、教室までは入れない。

今まで傍にいてくれた塾の先生も校門までです。

 

誰もいない、自分しかいないという状況で自分の力で未来を引き寄せるという

強烈な体験になります。

 

そこが最高にいいと思います。

 

これからは親の影響は徐々に薄まって、友人や教師や先輩やらに囲まれて、徐々に大人に

近付いていくわけですが、いろんなことが起こると思います。

 

良いことばかりではなく、悩み傷つきもがきってことの方が多いでしょう。

 

その時に親が出来ることはもう「寝床と飯の提供」だけです。

逆にそれ以上は要らないんですね。

 

確実な安全地帯を用意しておく。

そうしたら、子どもは勝手にそこで丸くなりながら、自らの傷を自らの力で治して、また

再び、外にと出かけていくでしょう。

 

安心な場所と不安定な場所の行き来を繰り返しながら、やがて完全に親の巣からいなくなる。

それが生き物としての道だと思っています。

 

私たちはその道の過程にいるわけですが、干支2巡目の最初のページで「自立せよ」との

強烈なメッセージを受け、それを乗り超えた子を持ったことになりますね。

 

これは子ども側から見ると「人生のギフト」になります。

 

さあ、干支2巡目が始まります。

24歳になったときに、子どもが大海原にひとりで航海に旅立てるように、とにかく自信をつけさせないといけません。

 

もう基礎固めは終わったのですから、あとは子ども自身が自分の頭で考え、自分の意志で

動くということをサポートしていく、徐々に手を離すということになります。

 

とっても難しいです。

でも、やらないといけない。

 

そこに意識を持っていった親で子育てを間違えたというご家庭を見たことがありません。

 

「中学受験の総括」はイコール「干支1巡目までの子育ての総括」でもあるのです。

是非、振り返りをしながら、残された自立まで後12年間という時間の中で

自分たち親がすべきことを考えておいてください。

それが、きっと子どもの思春期で苦しくなった親を救うことになりますよ〜。

 

 

 

 

コメント

  1. りんこさん、こんにちわ。お礼が遅れて申し訳ありません。先日のマイナビフェスタに参加させていただきまして、私立中学受験に対する考え方ががらりと変わりました。たくさん笑って、先生方のお話に涙も流し、貴重な時間を過ごせました。ありがとうございました。
    私立にはそれぞれのカラーが思っていた以上に違うことを感じ、子どもに合う学校は人それぞれちがうのだろうなぁと改めて感じ、時間の許す限り一つ一つ学校を巡ろうと思いました。
    第2部で実際に一貫校を卒業されたばかりの大学生とお話させていただいた時間もとても良かったです。
    実際の学生時代の話や勉強法など、おばさん相手に誠実にお話していただけて感謝しかないですし、とても勉強になりました。
    また、思い切って、浅野の入試ご担当の先生に不安に感じていた事を質問させていただき、心に響くお話をいただけて感謝しています。
    りんこさんにご挨拶したかったですがなかなかチャンスを見つけられず、勇気ももてずで残念でした。
    また、りんこさんの講演会があれば参加させていただきたいと思います。
    ありがとうございました。

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    1. coccoちゃん
      来て下さった上にコメント入れて下さりありがとうございます!
      先生方もそう言って頂けると、わざわざ足を運んだ甲斐があるとお思いでしょう。
      やって楽しい、行って楽しい中学受験にしないとお子さんを潰しかねないので、これ以上出来なかったなっていうくらい、母は学校選びしてみて下さいね。

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  2. プレジデントの記事も読ませていただきました。
    中学受験、巣立ちの一歩ですね。
    私はいつもドタバタしていて、片っ端から忘れてしまうのですが、娘が中学受験生のころ、りんこさんの本が面白くてケラケラ笑って、娘に読み聞かせていたのは強烈に覚えています。二人で大笑いして、なんか受験も楽しいことがあるんだなあと。
    りんこさんの教えを守って受験校はすべて素晴らしい学校だと誉めちぎりました。あなたの受ける学校はどこになっても楽しくて素晴らしい学校だと、長所を挙げまくりました。そのうち、実際に自分でもそういう気持ちになりました。
    ギフトねえ、なんか可哀想な受験生だったなと💦
    受験校に送っていくのが精一杯で帰りはすべて一人で帰ってきて、毎回電車を乗りまちがえる、雪の中で暗くて方向感覚を失い、寒いなかを反対方向に歩く…
    みんな大切に送迎されていると思うと胸が締め付けられる思いでしたが、娘は面白そうに迷った話をして、私にはいっさい弱みを見せませんでした。
    よく頑張ってくれたなあと…うちは3月末生まれなのでまだ11才でした。もっとあの時、褒めてあげれば良かったなと反省しています、今ごろ。
    中学受験はそこに向けて頑張った過程が大事ですね。結果はどうあれです。今だから言えるんですが💦
    その反省があったので大学受験に関しては「頑張った過程が大事」と言い続け、「それ、落ちてから言ってくれない?」と言われてしまいました。
    でも何かに向けてがんばるって結果はどうあれ力になるはずとやっぱり信じています。中学受験もその1つなんですね。

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    1. あたし、笑える本、出したっけ?
      (笑)
      何にしてもお役立ちになったのなら
      嬉しいです(≧∇≦)
      お嬢さん、昔からメチャ良い子じゃん!
      これから女同士、とっても楽しい関係になるから、乞うご期待!

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  3. りんこさん、こんばんは。私もママフェスに参加させていただき、お初にお目にかかれ大変有意義な時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。
    小6になる娘の受験校選びに迷走気味でしたが、憧れ続ける豊島岡や浅野の先生方のお話に、自分が娘に与えたい教育環境のコアの部分を思い出させていただきました。そして今回のりんこさんの受験させる意味についてのご意見を伺って、改めて母娘で向かうべき道を確かめることができました。
    長男の受験もそうでした。第3志望まで行かせたい学校選びを慎重に行い、ゴールではどんな結果でも良かったね、頑張ったねと受け入れる覚悟をしました(結果はチャレンジ校に受かると言う結末で親子で心底ビックリしましたが)
    娘にも人生のギフトとしての中受だとの思いを胸に刻み、1年並走しようと思います。
    もう息子は応援するのみになりました(今のところ深海に沈んではおりません、良くもありませんが)隣で怒鳴り、励まし、一緒に泣くこともなくなりました。もがいて苦しんでますが、この時間は母娘にとって最後の密着期間となるでしょう。次の巣立ち準備期間のためにも、濃密な思い出に残る1年とし、どんな結果にも両手を広げ、良く頑張ったと抱き締めてあげられる自分でいられるようになりたいと思います。

    ママフェスではりんこさんの著書を持参し、サインをいただきたかったのですが、勇気なく(涙)
    次回は勇気を出してみたいです~

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    1. あらん、わざわざ拙書をお持ち頂いたのに、申し訳ない!
      近づきにくかったか⁉︎
      ごめんね。
      ふたりめの受験だと、飽きるんだが
      (笑)偉いね〜〜!
      ママがそんな風に思ってくれて
      お嬢さん、幸せだね。いい受験に
      なると思う。
      がんばるんだよ!

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